今年の北星余市の冬の教師研修会1日目は、発達障害に関する学習会。
2011年8月に北星学園大学・障害児教育夏季セミナーに参加してきました。で覚えた同じ感想が頭に浮かぶ。ん〜、どっかで感じたなぁ〜と振り返るとブログに書いてた。
今回は親しくさせてもらっているエルムアカデミーの中塚先生に来てもらっての学習会。中塚先生は教育サポートセンターNIREの代表でもあり、日本LD学会員でもある。僕らとも何度も付き合いがあり、信頼のおける先生。発達障害についても、バランスよく広い視野をお持ちだった。
話を聞いていてやっぱり思うのは、安易に断定することの危険さ。教育はその子の可能性を追求する営みであることを考えたとき、安易に「発達障害である」と断定することで、その子の可能性を狭めてしまう場合がある。まして、昨今の「この子、ちょっと、おかしい?」「原因は?」「発達障害かも?」「ああ、その傾向ありますね?」「検査?」「ああ、その傾向が出ています」「じゃ、特別支援学級かしら?」なんて潮流にのってしまったらなおさら。
北星余市で面接試験をしていると「過去に発達障害と診断されたんです」「その可能性があると言われたんです」というかなりの人数の親御さんに出くわす。確かに落ち着きなかったり、表現をストレートに受け取りがちで例え話なんかが通用しなかったり、感情のコントロールが苦手だったり、授業内容が理解できなかったり…。まぁ、過去にそう言われて来たそれなりの理由はあるんだけど、3年たったら「前のおまえはなんだったの?」っていうほど、成長することが多い。もちろん、僕ら教師を始め、親御さんや寮下宿の管理人さん、他の生徒の力が必要だけど。多くは変わる。発達障害は基本的に脳の機能障害だから回復することはない…と言われてたりするけれど、「じゃぁ、僕の目の前にあるのはなんじゃらほい?」と思う。
大切なのは見立てだ!と改めて考えさせてもらった一日。