Archive for 9月 2009

【新国民的歌謡曲の第1位】世界に一つだけの花/SMAPさん

今日は学園祭の代休ということで、
学校は休校。
午前中、入試の書類の整理に学校までいき
夕方に帰宅。


帰宅してから、PCの画面に向かいながら、
学校紹介DVDのことなんぞを
もじもじと調べながらいろいろと考えていた。


別に集中してやる作業でもないので、
TVをつけつつ、調べもの。
どうやら今日のミュージック・ステーションは、
秋の特番で3時間スペシャルらしい。
「新国民的歌謡曲BEST100」なんて企画。


どの曲もいい曲だなぁ、、、
なんて思いながら70位あたりから、
耳がダンボになって、意識はTV8割(苦笑)。
個人的には、ゆずさんの「栄光の懸け橋」は外せないのだが、
僕が見始めた後には、入ってなかったかな。


それで、新国民的歌謡曲の第1位は、
SMAPさんの「世界に一つだけの花」で、予想的中。
サザン・オール・スターズさんの「TSUNAMI」か、それかって感じでした。
個人的には「栄光の懸け橋」が第1位ですけど。


「世界に一つだけの花」 確かにいい歌ですよね。
花屋の店先に並んだいろんな花と人間を対比させている歌。


“この中で誰が一番だなんて 争うこともしないで
 バケツの中誇らしげに しゃんと胸を張っている”
“それなのに僕ら人間は どうしてこうも比べたがる?
 一人一人違うのにその中で 一番になりたがる”
と歌詞が出てきて、
僕らは一人ひとり違う種を持つ世界でたった一つの花であると
歌詞が続いて行くわけです。


この競争社会において、争い、勝ち抜くことが
気がつけば生きがいになっている人や、
それに負けてしまった人。
そんな社会の中で、他人と自分を比べて、
自らの劣った部分に目がいき、気が引けてしまう人。
過剰にそういうところに陥ってしまっている人が多い
今の世情を反映しているのでしょうか。
自分の身に置き換えたときに、チクリと来る部分、
そして、勇気を与えてもらえる部分が多々あります。


しかし、僕が特にすばらしいと思っているのは
実は「個性の活かし方」のヒントが、この歌詞の中に隠されている!
と感じたからなのです。




この歌がはやりだしたころ、
一見「あなたはあなたらしく、そのままでいいんだよ」
という歌詞にも読み取れたのですが、
なんだか、それじゃ違和感を感じて。
うーん、うーん、って唸って考えていたら、
そんなことをふと歌詞から感じたわけです。


「あなたらしい」とは何か。
どういう状態のことを言うのか。
何物からも影響を受けない状態が
決してあなたらしいということではないわけでして。
そして「そのままでいい」っていっても、
未熟なままの自分をそのままでいいなんて思えませんし、
他人に対しても、より良い方向に成長してほしいという思いがあるので、
その言葉もなんだか違う気がするんです。




うーんうーん、唸りながら、頭の中に浮かんできたのは、
僕という人間は、生まれてからたくさんの人(花)に出会って、
その人(花)からいろいろと教えてもらったこともあるし、
自分が勝手に、その人(花)に触発されて
影響を受けたこともあるしなぁ…
ということ。


そして、その人(花)の影響を受けて、
真黒に染まった時期もあったけど、
また別の人(花)の影響を受けて、
やっと今の花を咲かせている自分がいるんだなぁ…
ということ。


いろんな人(花)がいるバケツの中に
自ら入ってみて、
こんな人(花)があるんだ、
あんな人(花)があるんだ、
って気がついた。
バケツに入る前は、
雑草にしか見えない人(花)だったけれど、
色とりどりの人(花)の中に入ったら、
とても素敵に栄える人(花)もあるんだ。
と感じることは、身の回りによくあるなぁ…
ということ。


あの人(花)は、可憐なバラのようだ。
今の自分にはそんな可憐さを出すことはできないけど、
いつかそうなってみたいって思うことだってありだし、
じゃ、今の自分は可憐さを出すことはできないけれど、
その可憐なバラを引き立てることならできる。
もしくは、可憐な中にスズランのようなかわいらしさをだせるでもいい。
僕はそうやって生きているな…
ということです。




そうやって、比べる(優劣をつけるという意味で)必要もないし、
競う必要もないし、したがって焦る必要もない。


僕は、今、一生懸命生きている中で、
自分という人間に誇りを持ちつつ、
さまざまな人(花)の中にいることで、
自分はどういう人(花)なのかを知り、
どうやって自分という花を活かしていけばいいのか、
そして、今後、どのような人(花)になりたいのかを考えて生きていて、
それとすごくオーバーラップして、
それって、個性を育てるということなんじゃないのか、
この「世界に一つだけの花」というのは、
そういうことなのか!
とこの詞から感じたときに、
僕はこの歌の味を覚えたわけです。




“頑張って咲いた花はどれも きれいだから仕方ないね”
“そうさ僕らは 世界にひとつだけの花
 一人一人違う種を持つ
 その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい”

【Tsunagaruプロジェクト】写真家・佑木瞬さん、北星余市に再び降り立つ

実は今年からTsunagaruプロジェクトなるものを、勝手に!入試委員会で考えていて。北星余市とはどういう学校なのか。それを世の中の人に知ってもらいたい。そういうことで始めている。




Photo by Mr. T in DC

今年度版のパンフレットを作るにあたって、いつもパンフレットの構成から、写真選びから、文案まで、何から何までお世話になっているブリュー・松本氏からご紹介いただいて、写真家・佑木瞬さんに出会いました。詳細は佑木瞬さんのブログをご覧ください。


僕は写真のことはよくわかりませんが、なんていうのか、写真に映るそれぞれの被写体のそれぞれの輪郭に、その写真の味というのがぎっしり詰まっているのではないかとそのように感じていて。なんていうのかな、開きホッケの脇の部分が一番おいしいのと似ている感じもするけど、、、、ちょっと違いますかね。


そこに写真家さんの「念」が込められている。そこに存在する被写体が、レンズを通じて一枚の画像として生き続ける。その瞬間の大切なものがそこに詰まっていて、非常に味を決めていると思うわけです。


佑木さんの写真は、飾らない飾りがある。写真はいろんな味があって良いわけだし、証明写真もスナップ写真も雑誌に載るような写真もそれぞれに味があって好き。佑木さんの写真は、飾りがある。けれど、飾らないリアルなその瞬間が映し出されている感じがする。


北星祭の準備期間である18日(金)から来道されて、今年の北星祭の数々の瞬間を魔法の箱に収めてくださっていました。


写真、楽しみにしていますね。それより、冬に会えることを、もっと、楽しみにしていますけど。

【旅行という名の研修】洞爺湖の夜は3:00まで

昨日、一泊二日の旅行に先生方と。
毎年、学園祭明けのこの時期に一泊二日で
我々教員は旅行に出かけます。
希望者のみですけどね。


特に用事がない限り、
みんな積極的に参加するのがよい。
こういう旅行を通じて、
教師集団としての団結もまた深まります。


僕は昨夜3:00まで、学校の将来について議論をしていました。
我々の教育がどうあるべきなのか、
我々がどのようなことを意識して教育を進めていくべきなのか。
そんなことを話していたら、3:00でした。


食事のときには、北星祭のプレ総括が。
教員会議で総括は行われますが、
どうしても待ちきれない。
あのクラスのこういう取り組みは良かったとか、
合唱の時に伴奏がついていないのはいいのかとか、
合唱の時に何をもって評価するのかとか。


ここ数年で退職された先生方も数名参加されて、
こういう場があることの大切さを感じた1泊2日の旅行でした。

【心、温まる瞬間】後片付けの一日の終わりに

今日は学園祭後片付けの日。
生徒たちは午前中かけて、
備品の移動や装飾の撤収作業をしていました。


3日間の準備期間を使って、
コツコツと作り上げたものも、
片付けるとなると一瞬。
ひとつの物を作り上げるということ、
それも30人という人間が集まって、
それぞれの思いを一つの形にしていくということが
いかに大変なことで、
それを達成するという経験を味わうことが
いかに貴重な経験か。
高校生活で、その貴重な体験をすることは、
人間の成長の上で、とても大切なこと。
そんなことを考えさせられました。


後片付け後、いつも修学旅行等でお世話になっている
JTB小樽支店の方と打ち合わせ。
入試委員会では、
学校見学を希望される方のために、
何かできることはないかと模索中です。
近々、形にできるかな。


夕方、個人的に余市町内にある
コミュニティ・レストラン&BBの「余市テラス」さんに
お邪魔しました。
いつも、北星余市を陰ながら応援してくださっているマスター。
おいしいコーヒーと北星余市を思う情熱で、
喉と心を潤しました。


たくさんの人に支えられている。
心が温かくなります。

【貴重な場所を残したい】北星余市最大イベント、北星祭

今日は北星余市高校、学校祭2日目。
入試委員会としては、
学校見学会を催して、
学校の雰囲気を「感じて」もらう、
そんな企画を用意しました。


札幌にあります社会福祉法人麦の子会から、
20名弱の大人数で参加くださり、
また、はがきやポスターをご覧になって
参加くださった方を含めて、
総勢43名の方が参加してくださいました。
ありがとうございました。


今回の見学会は「感じて」もらうことが目的。
パンフレットやDVDでは味わうことのできない、
目や耳や鼻や、、、五感で、
北星余市を感じていただきたいと
企画した見学会。
楽しんでいただけたら、
僕らにとってもなによりの幸せです。




北星祭2日目は、閉会式があります。
全国からお手伝いに来たPTAが
ステージで素敵なハーモニーを奏で、
クラスごとの合唱コンクールや、
模擬店を中心としたクラス企画の結果発表に、
喜びの歓声を上げる生徒たち。
とても輝いていました。


そして、北星祭は、
春から精一杯、
全校生徒を引っ張ってきた生徒会執行部の
最後の行事でもあります。
閉会式の最後、
ステージで生徒会執行部のメンバーからの
コメントがあります。


入学した時のその子の様子を振り返り、
1年生の時、2年生の時の姿が思い起こされ、
よく、ここまで成長したものだと、
それだけ、その子たちが、
自分と向き合い、ひとと向き合い
さまざまな葛藤を乗り越えて、
成長してきたのだと、
その先の見えない一歩一歩を
着実に進んできた姿を振り返り、
自然と目の前がかすんでしまいました。


そして、仲間のなんと温かいこと。
ひとりひとりの挨拶が終わるたびに、
受け取る側が抱えきれないほどの花束と
温かい声が。


そこには、まさに、
みんなが主役の学校生活が見えました。


入試委員長として。
こういう学校を残さなければならない。
再び、熱い思いにさせてもらった一日でした。


みんな、よかったな。
かっこよかった。

Profile

北星学園余市高等学校で教員をしています。
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