【生徒たちに企画を】
自分の「外」の人と繋がること、それは新しい世界が広がるきっかけであること。

年度末ごろの話ですが。2010年3月13日、僕と生徒一人とパンフレット制作でお世話になっているBREWさんの3人で『第1回写真バトル in 小樽』と称して遊んできました。

その様子は、本校サイト内のブログ「北星余市は今」を参考にしていただきたいと思いますが、今回の企画は写真部の取り組みとは別で、「BREWさん、写真の撮り方教えてください」という、その子のふとしたアプローチから始まった企画でした。

この子はヨット部でも頑張っている子で、最近、父親から一眼レフカメラ(not デジタル)を借りて、写真にも興味を持ち始めたとか。で、BREWさんは「2009年11月27日ヨット部、クルーザーに乗る!」のきっかけを作ってくださった方でもあり、一緒にクルーザーに乗った仲なので、卒業式の撮影に来ていたBREWさんを捕まえて、その子がお願いした。そんなひょんなことから、今回のこの企画が始まったわけです。

なんていうか、そういった一連のやり取りから、身近な大人を捕まえて、自分の世界を広げようとする姿勢とエネルギーの貴重さ、そしてそれを大人が受け止めてあげるその大切さを感じたわけです。些細な企画ではあります。しかし、日常に追われている教師が見落としがちな大切なことなのだと思います。

人とのつながりを作るというのは、難しいようで意外と簡単だったりします。何がしたいかを考えて、それを適当と思われる人に対して、声をかけるだけですから。けれど、口で言うほど簡単なことでもない。色々なことが頭をよぎるわけです。

彼女がBREWさんに「教えてください」と声を発する行為そのものは、簡単なことなんです。そして、そこから新しい世界を作っていくことも意外と簡単にできていく。でも、その一歩を踏み出すことは、本当は難しいことなんだと思うわけです。

しかし、この一歩がとても大切なアプローチで、それをできることが大きな力につながっていくものだと思います。

本校の卒業生でも、また在校中の生徒でも、外の世界に目を向けてめきめきと力をつけていく生徒が大勢います。そういった子の多くは、自分の興味を持った事柄に対して、そういったアプローチをかけていく姿勢があります。彼女がそういうアプローチをしたことを聞いたときは、とても大きな力が彼女に備わっているのだなぁ、、とうれしく思った瞬間でした。

当日は朝10:00に小樽駅に集合して、重要文化財に指定されている「旧日本郵船小樽支店」まで歩いていき、小樽のお土産通りともいえる「栄町通り」を巡って、その後「小樽といえば、硝子でしょう!」ということで「浅原硝子製造所」を訪問させていただいて、旧手宮線に戻って、、、という感じで小樽を堪能しました。

生徒も喜んでくれたと思います。新学期になったら、撮影した写真をプリントアウトして額に入れて掲示板に飾ったり、第2回写真バトルなんかも開催したいなぁ、、、って思っていたりしています。

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北星学園余市高等学校で教員をしています。
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