「立ち直る」という感覚 〜 「非行」を考える全国交流集会にて

今日は千葉県柏市で開催されている「非行」を考える全国交流集会に参加しています。
これで4度目でしょうかね。

16:00頃からの分散会で、NOCA!のアリーさんとご一緒することができました。

司会の方の「立ち直ったきっかけはなんですか?」という問いに、アリーさんは「立ち直ったという感覚はない」という。うんうん、やっぱりそういう感じ方ですよね。


  • 「非行」(そもそも「非行」ってなんなの?)をしなくなること
  • 周りに迷惑をかけなくなること
  • 人の気持ちを考えられるようになること


例えばこんなことをもって、「立ち直った」とか我々は表現しがちだけど、ちょっと違うと思うんですよ。感覚が。

これ「もともとはいい子だった。世間の流れに乗っていた子だった。けれど、何かのきっかけで道を外れてしまった。悪い子になってしまった。けれど、良い子に戻った。流れに戻った」という発想だと思うんですよね。

もちろん、そういう子もいると思うんだけど、大半は人が変わるわけではないので「そういう自分」も含めた今の自分という結果でしかないんじゃないかと。

そうそう、そう考えてみたら、僕らの学校でも「あの子、成長したね!」ということはあっても、「あの子、立ち直ったね!」という言い方はしないもんな。

過去の自分があって、今の自分がある。生きるって、そういうことだと思うんだよな。

「非行」をしている子を抱えている親御さんが悩むのは当然なんだけど、その悩みを増大させている一つの要素は「この子を元に戻さなければならない」という発想なんじゃないかな、と考えてみた今日の分散会でした。



Profile

北星学園余市高等学校で教員をしています。
Instagram